自分の中の怒りのフィルターとの戦い。
虫キングと、勝手に名づけたフランス男性の巡礼者と、うまくコミュニケーションがとれず、彼を逆恨みしている。虫キングへの怒りを思い出しては、どんどん怒っている。やばい。なんか変だ。休憩して、また歩こうとしたら、足が動かなくなった。ゆっくりとしか歩けない。完全に心の問題だと分かっている。心が閉じてしまっていた。ゆっくり、栗の森に入った。
ええ、いた、虫キングだ。いるはずないのに。一人で木立のなか座って休んでる。声を掛けようと思うのに、やり過ごしてしまう。心がダメ出しをしているが、そのまま歩く。そこにきて、ついに手はまったく動かせなくなり、だらりとたれたまま歩くしかない。ガイドブックに載っている、「曲がってはいけない」右矢印の道へ曲がっている。迷わず、左へ。
そこで、すーっと目に入ってきた、大きな栗の木。歩みが、止まった。
「休憩する。」
しばらくうまく話せなかった。木陰に座って、ゆーさんに虫キングとうまくコミュニケーションできなくて悔しいんだと話した。「小学校のときのカトウ君と似ていて、すごくはしゃいで振る舞うけど、根は真面目過ぎんだっ。」「苦手な人と全員うまくやろうとせんでもいい。」と言われる。
そのまま私ひとりで、森の中へ入って、写真を撮っているとき、ゆーさんと虫キングが出会った。こちらからは見えなかったけど、声だけは聞こえたみたいだ。私が森の中でうろうろと写真を撮っているのをネタに話して、虫キングが「おーおーっ。」と頷いていたらしい。なんとなく和やかだ。その後で捻挫した。これで何回目だ!
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